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世界最大のSNSとなった“face book”の誕生をドラマ化した話題の映画。もう終わりかけていたけどようやく見に行ってきた。


ハーバード大在学中にface bookを立ち上げたマーク・ザッカーバーグ。事実に基づいて作られたというが、本人は全然気に入ってないらしい。それをどこかで聞いていたので、どんだけ嫌な奴になってるんだろうと思っていたけど、そんなでもなかったよ。むしろ若者ゆえの暴走って感じで人間らしかった。まぁ、決してかっこよくはないけど、実際本人もそんなにかっこよくないでしょ。きっと。


映画全体としては、時代を映すという側面で映画らしい映画だと思った。マッチョでイケメンでリッチでボート部の男子より、金にならなくても便利で新しい価値観を世界に広めたオタクのほうが女子にとって寝る価値がある。


ストーリーの要は、マークがface bookを立ち上げた最初のきっかけは女の子に振られた腹いせだったけど、世界5億人のユーザーを手にして億万長者となっても、結局彼女を手に入れることはできなかった。信頼できる友人にも「裏切り者」として訴訟を起こされる始末。目の前にあるリアルよりも大きな成功を手に入れることを望んだネット界の若者のちょっと切ない現実ってとこか。


あ、そうか。もしかしたら本人が気に入ってないっていう所以はここかもね。昔の女の子なんてちっともなんとも思ってないし、友達には賠償金払ったし、だいたい今超幸せだし…みたいな? そう思うと、大人が描く「若気の至り」的なストーリーになっているのは確かで、本人には面白くないだろう。いい大人の私は、時代の話題を題材に、それっぽいストーリーをくっつけて、うまく映画に仕立てたなーって感じだけどね。


余談ですが、映画に登場する双子のイケメン、これ、なんと一人の俳優がやっているらしい! 撮影はダミー(失礼)の俳優がやって、後から顔を付け替えたとか。実在の人物がモデルだからとはいえ、わざわざそんなことまでするなんて…。監督デヴィット・フィンチャーのデジタル時代の遊び心?? まったく自然に出来てましたよ。双子に興味津々だった私はすっかりだまされたってわけね。