レインツリーの国

レインツリーの国 (新潮文庫)

レインツリーの国 (新潮文庫)

病院での待ち時間用に、薄くてさらっと読めそうなので買ってみた本。
著者の有川浩さんには、映画「阪急電車」の原作者ということで興味があった。


最初のほうこそ、だーいぶ若年層向けだなぁと思いながら読んでいたのだけど、途中すっかり引き込まれて、結局病院帰りに本の続きを読むためにカフェに寄ってしまった。文章は軽いんだけど根底になかなか深いものがあって、たまにすごく擦り減ってしまう私の大人な心がちょっと癒された。


「立派で正しい人になれないのなら、間違って打ちのめされる自分でいるしかない。少なくとも、何も感じなくなるよりは間違う度に打ちのめされる自分でいたい。」
(あとがきより)
自分にある程度の自信を持っていないとやっていけない世の中で、自分の未熟さについついふたをしてしまいうことがある。
よくないよくない――。