ぼくのエリ

ぼくのエリ 200歳の少女 [DVD]

ぼくのエリ 200歳の少女 [DVD]

子どもの、“こわかわいい” 映画かな、とか勝手に想像してたんだけど、ややホラーに近いヴァンパイアものだった(汗)


しかしなんでこの2、3年ヴァンパイアもの流行ってんのかね。トワイライトとか韓国映画もなんかあったな。


なんか子ども故のピュアで危うい感じがマニア受けしそうな感じの映画でした。生きることに対するまっすぐな欲望と未熟な社会性、ただただ純粋な愛情と正義のあいまいさ。12歳という設定が絶妙な感じ。
それと、ヴァンパイアをこの世に存在するはずのない化け物としてではなく、“あり”な感じで描いているのが面白い。吸血鬼って日本人にはあんまりなじみないけど、欧米だともっと身近な感じなのかしらね。


ちなみにこの映画はスウェーデンのもので原題は「LET THE RIGHT ONE IN」。意味は、「正しき人を入らしむ」という意味で、「ヴァンパイアは招かれない限り、その家には入ることができない」という故事に由来するそうだ。


主役の男の子とヴァンパイアのエリは運命的に引き寄せられたってわけね。エリと生活を共にしていたおじさんも、きっと同じ運命をたどってきたんだろう。歳をとらないエリに対し、自分だけは歳をとる。男の子に控えめに嫉妬したり、最後は自らの命をエリに捧げたりするのがなんとも切ない。罪悪感のなさそうなエリの純粋さも泣ける。子ども使いのうまい映画だ。