ひつまぶし

ひつまぶし

ひつまぶし

本屋さんでたまたま目について何となく手にとって気がつけばレジに持ってってた本。給料日で浮かれてたのもあるけどね。給料日の本屋って危険だわー。


ま、結果的に面白かったので正解です。恥ずかしながら、野田秀樹ってなんか舞台の人…、演出家、だよね?くらいにしか知らなかったけど、面白い人だ。舞台の人ってほんとに奇天烈な人もいそうだけど、普通に面白い人っぽい。
なかでも「原因はクラムジー」という章を読んで、俄然親近感が沸いた。英語でクラムジーパーソンは直訳すると無様な人、ま、言ってみればトロいというかドジというか、よく躓いたり食べものをこぼしたりする人のことだそうだ。


この本はもともとAERAに連載していたものをまとめたものらしいけど、311の震災後の号でAERAが「放射能がくる」というタイトルでガスマスクに防護服を着た人のアップを表紙に採用したことに反発して連載は終了したそうだ。マスコミが不安を煽ってどうするってことだったらしい。


東電や政府による原発の臨界事態の隠蔽が明るみに出た今となっては彼の怒りもやや微妙なものになってしまったけど、物書きとして出版社の姿勢に思うところがあって連載をやめちゃうなんてちょっと男らしい。


いつか舞台を見てみたいなと思う。