おやすみラフマニノフ

おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)

おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)

中山七里による「さよならドビュッシー」に続く音楽小説×ミステリー第二弾。

うーん、前作のほうがはるかに面白かったな。


ミステリーとしては、途中から犯人の予測が出来てしまい、しかもそれがわざとではないというのもわかってしまうので、ちょっとお粗末な感じ。


音楽小説としては、曲の表現も演奏者の心情も表現豊かで面白い。それと、音大生が音楽への情熱をもてあます感じとか自分の将来を不安視する感じは、青春小説としても良い。ただ、個人的には前作がピアノだったのに対して今回はヴァイオリン&オケが主役楽器なので、入り込めないところも…。


それと、ラストが良かった。謎解き部分はどうでも良いんだけど、演奏会シーンと学長の独奏シーンは音楽小説として感動するものがある。


このシリーズ、もうちょっと続けて欲しいなー。次回作にも期待♪